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2018.06.13 (Wed)


トランプ外交の失敗と有識者たち


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日本に迫り来る危機、報じない反日メデイア

 米朝会談から一夜明けて、日本のメディアは様々な報道をしているが、トランプ外交は失敗したとする次の二人の識者の視点が最も説得力がある。

⇒産経新聞(2016/5/13)
立命館大客員教授・宮家邦彦氏
「北非核化の進展望めず」「トランプ氏の外交交渉は稚拙」


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宮家邦彦氏(佐藤徳昭撮影)

 北朝鮮非核化の焦点である「完全で検証可能かつ不可逆的な廃棄(CVID)」が共同声明に入らなかったのは、事前交渉で北朝鮮が全く聞く耳を持たなかったからだと思う。しかも「4月27日の板門店宣言を再確認し」として、非核化の定義を南北合意に依存させたことは、米朝間での非核化議論をさらに困難にするだろう。ポンペオ米国務長官と北朝鮮高官との交渉に非核化議論を委ねたことも気になる。声明には北朝鮮の核兵器廃棄に関する言及はなく、事実上、非核化の進展は望めなくなった。
 ボクシングに例えれば、第1ラウンドは北朝鮮の粘り勝ちだ。第2ラウンド以降も逆転の可能性は少ない
。北朝鮮は非核化に向けた取り組みで時間稼ぎに成功した上、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は国際的評価を上げ、米国から体制保証も得た。
 一方、トランプ米大統領は「歴史的会談のための会談」という見せ物で国際的関心を集めたが、米国が得たものは少ない。外交交渉としては驚くほど稚拙で、交渉の達人ではなく、興行の達人だったということだ。トランプ氏は記者会見で「北朝鮮は核兵器を破棄する」と繰り返し、会談の意義を強調したが、実にむなしく響いた。
 朝鮮半島問題は新しい次元に入った。新しい平和のレジーム(体制)はできそうになく、朝鮮半島問題は漂流を始めるだろう。米国は主導権を取る立場にはなくなった。北朝鮮に核兵器放棄の意図はなく、あったとしても切り札にするだろう。今回の会談は対北経済制裁解除のキックオフになる。韓国や中国、ロシアが制裁緩和に動き始め、これまでのような対北制裁包囲網は構築しにくくなった。
 これまでの北朝鮮の対応を踏まえれば、今回の結果はある程度予想できた。日本政府は驚くべきではないし、日本は「蚊帳の外」でもない。トランプ氏に正論を言えるのは世界中で安倍晋三首相しかいない。 拉致問題の解決には日朝交渉が不可欠だ。安倍首相はトランプ氏と緊密に連携し、北朝鮮に非核化に向けた具体的な行動を求めていく強い姿勢が求められる。


⇒産経新聞(同上)
元自衛艦隊司令官・香田洋二氏
「壮大な無駄遣いの政治ショー」


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香田洋二氏

 壮大な無駄遣いの政治ショーだ。共同声明は肝心なところに重しも押さえもない。トランプ米大統領の記者会見も全く得心できる内容ではなかった。トランプ氏は「過去の失敗を繰り返さない」と言ってきたが、同じ線路の上を走っているように見える。5月に訪米した際、多くの安全保障関係者が「大統領の功名心が危険だ」と指摘していた。まさにそうなった印象だ。
 非核化には実施の担保が全くない。拉致問題や人権問題も具体的なものが何もない。一方で北朝鮮は文書で体制保証を取り付け、義務を課せられないまま、米国からの軍事攻撃を相当な期間にわたり回避できることになった。何も失わないで時間稼ぎに成功した。
 北朝鮮はミサイルのエンジン試験場の解体を表明したというが、大陸間弾道ミサイル「火星15」など、配備済みのミサイルはそのままだ。火星15のエンジンテストは終わっており、実験場の解体に意味はない。あれを成果だというのは、正確に現状を理解していないのではないか。核実験場の廃棄も掘っ立て小屋をつぶしただけの子供だましだった。その延長にすぎない。
 トランプ氏は記者会見で将来的な在韓米軍の撤退にも言及した。わが耳と目を疑った。最大の失敗であり、大統領が決して言ってはいけないことだ東アジアで今後、対中国の戦略を考えないといけないときに、自ら飛車・角を捨てるようなもの。日本にとっても在韓米軍の撤退は絶対に避けなければならない。もう一度、日米でしっかり戦略を整合する必要がある。
 今回の会談で、米国が北朝鮮に軍事力を行使する可能性は遠のいたとはいえる。ただ、北朝鮮の対応がトランプ氏の期待を裏切った場合、また軍事オプションが浮上する可能性はある。トランプ氏は軍事力を使う大統領だ。北朝鮮も高をくくったような対応はできないかもしれない。
 あえて言えば、両首脳に個人的パイプができたのは成果かもしれない。北朝鮮の今後の行動を見極め、必要なら直ちに厳しい態度に出ることが必要だ。事ここに至っては、そう言うしかない

佐藤正久外務副大臣も米韓演習中止発言に「正直、驚いた」とコメントした。

 佐藤正久外務副大臣は12日夜のBS日テレ番組で、トランプ米大統領が米朝首脳会談後の記者会見で米韓合同軍事演習中止の意向を示したことに懸念を表明した。
「正直、驚いた。日本の安全保障に大きく影響する。発言の意図を確認しなければいけない」と述べた。
 同時に、北朝鮮の非核化に向け「軍事的圧力がなくなり、経済的圧力だけという中での交渉になる」と述べ、日米両国が目指す北朝鮮の「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」の実現が遠のきかねないとの認識も示した。(産経新聞)


産経新聞はこのように日本の危機を報じているのに、前記事のフジTV「とくダネ」のようにまるで他人事だ。

安倍総理にはぜひとも頑張って頂きたい。
その足を引っ張る野党と反日メディアにネット保守は集中攻撃を掛け、正しい情報を拡散しよう。


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23:30  |  これぞ正論  |  TB(0)  |  CM(8)  |  EDIT  |  Top↑

2018.06.13 (Wed)


在韓米軍引き上げで日本は中朝と対峙する?


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圧力重視の安倍首相に不満の小倉智昭

今日のフジテレビ「とくダネ」でメインMCの小倉智明が「安倍首相だけが最大限圧力だと言っている」と非難した。
それに対し、国際政治学者の三浦瑠麗が北朝鮮は核保有国になり、在韓米軍は韓国かせ引き上げ、日本だけが中国・朝鮮半島に向き合う国になる」と平然とコメントしていたのには驚愕した。

フジTV「とくダネ」(2018/6/13)
過去に裏切り・・・「完全な非核化」実現は?

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李 相哲(龍谷大学教授)
「中国から北朝鮮への道路が作られて資材が入っている。中国の経済支援はすでに始まっているし、韓国も待っている状態だ」

伊藤利尋(MC)
「とすればやっぱり得したのはこの人(金正恩)だったのかなという感じがする」

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小倉 智昭(不満げな顔で)
だから、安倍さんだけが最大限の圧力っていまだに言ってるようなんで、三浦さん、これってどうなんですか? 日本は

三浦瑠麗(国際政治学)
「日本は拉致問題を強調はして来ました。それは生きてる人の人権ですから。しかし核問題がやはり重要度からいうと一番高い問題で、我々の安全保障を完全に頼っているアメリカが核問題をもはやそこまで躊躇しなくなった以上はやっぱり日本も拉致問題とか経済的支援とかいう問題に移行していくんでしょうね。
北朝鮮が事実上の核保有国になったという事は、この会談によってアメリカに裏付けられてしまった。
この世界は今までとは全然違う世界ですが、ひとつ光明があるのはやはり南北間の戦争の可能性が極めて低くなった。
在韓米軍は今後減っていくだろうと専門家の観測もある。
在韓米軍が仮に引き上げていくとしたら、それはやはり、中国が朝鮮半島に関して兄貴分として影響力を及ぼしていく
しかし日本は在日米軍基地を抱えて自立しないままにアメリカの傘下にとどまるわけだから、多分日本が唯一の中朝に対して向かい合う国家になっていくのかなという感じがしますね

小倉
「どうなるんでしょうかね、有難うございました。」


「朝鮮半島の南北戦争が無くなって良かった。これからは日本が中朝に対して向かい合う唯一の国家になる」などと平然と言い切る国際学者には驚いた。

日本はいよいよ本格的に核武装を検討する時期にきた。
このまま憲法も改正せず、日本が野たれ死んではご先祖様に申し訳ない。


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22:34  |  -朝鮮半島  |  TB(0)  |  CM(3)  |  EDIT  |  Top↑

2018.06.13 (Wed)


米朝会談 主要4紙の社説を読み比べ


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産経新聞社説が秀逸

【視点が定まらない朝日新聞はやっぱり北の手先か】

拙速ではあったが成果があったとする朝日新聞。
「トランプが米韓合同軍事演習の中止を示唆したのは北朝鮮にとって大きな成果だ」とまるで他人事。
日本に取ってはバッド・ニュースだというのに。

米韓が圧力一辺倒路線から対話路線に切り替えた事実を日本も直視せよと「圧力」を否定する。
北朝鮮を喜ばすだけだ。

最後は、アメリカ頼みは止めて中韓ロと連携して建設的な関与をせよと上から目線。
日米離間の企みが透けて見える。

⇒朝日新聞(2018/6/13)
社説)初の米朝首脳会談 非核化への重大な責任


 朝鮮戦争が休戦状態になってから65年。敵国同士だった米国と北朝鮮の首脳が初めて会い、握手を交わした。
 その歴史的な進展に世界が注目したのは当然だったが、2人が交わした合意は画期的と言うには程遠い薄弱な内容だった。
 最大の焦点である非核化問題について、具体的な範囲も、工程も、時期もない。一方の北朝鮮は、体制の保証という念願の一筆を米大統領から得た。
 公表されていない別の合意があるのかは不明だ。署名された共同声明をみる限りでは、米国が会談を急ぐ必要があったのか大いに疑問が残る。
 だが拙速だったとしても、2人が踏み出した一歩の意味は重い。日本を含む北東アジア地域の未来も左右する米朝の新たな関係を誓い合ったのだ。
 大きな賭けに近い実験と言わざるを得ない。約束通り、これを起点に懸案の解決への道筋を開かねばならず、失敗に終われば、回復困難な禍根を将来にわたって残すだろう。
 「朝鮮半島の永続的で安定的な平和体制」づくりという声明の目標の実現へ向け、両首脳は重大な責任を負ったことを肝に銘じねばならない。

 ■過去の教訓に学べ

 トランプ大統領が金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長からの会談要請を受諾してから、3カ月。この間、米側は過去の過ちを繰り返さない厳格な非核化を会談の条件にするとしてきた。
 「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」。トランプ氏は記者会見で、それを文書に落とすには「時間がなかった」と認めた。その上で金氏は速やかに動くだろうとの期待を口にした。
 その軽々しさには驚かされるとともに深い不安を覚える。
 北朝鮮の核問題は、合意がほごにされる背信の歴史だ。歴代政権の試みを何度も非難しながら、トランプ氏は本当に過去から学んだのだろうか。
 トランプ氏が「すばらしい人物だ」と持ち上げ、金氏が「巨大な事業を始める」と語る。きのうはそんな友好の演出が目立ったが、重要なのは明文化された行動計画である。
 「非核化」の定義をしっかりと固定し、明確な期限を区切った工程表こそ、会談の成果と呼ぶに値する。今後予定される米朝協議で、着実に非核化措置を築かない限り、トランプ氏の外交は称賛されない。
 一方、北朝鮮が米国から最も得たかったのは、社会主義国を標榜(ひょうぼう)しながら特異な独裁を敷く体制の保証にほかならない。
 共同声明での約束に加え、トランプ氏が米韓軍事演習の見直しまでも示唆したことは北朝鮮にとって大きな成果だろう。

 ■人権問題の監視を

 北朝鮮はすでに国内向けにも核放棄を語り、経済再建に注力すると宣言している。だが、本当に体制を維持し、国際社会で名誉ある存在にもなりたいと願うなら、自らの国家運営のあり方を改める以外に道はない。
 仮に米軍による攻撃が避けられても、北朝鮮が抱える他の問題が解消するわけではない。
 その一つが人権問題である。国内に数カ所ある政治犯収容所では多くの人々が劣悪な暮らしを強いられているとされる。
 金正恩氏の兄、正男(ジョンナム)氏はシンガポールの隣国マレーシアで昨年、暗殺された。米政府が北朝鮮による犯行と公式に結論づけたのは、つい3カ月前。
 トランプ氏は成果を急ぐあまり、人権問題に目を背けるようなことがあってはならない。
 朝鮮半島情勢の先行きは見通せないが、関係国の外交の歯車は活発に回り始めている。
 韓国、中国、ロシアの首脳級がかつてない頻度と密度で相互に対話を進め、米朝交渉に間接的にかかわってきた。
 安倍首相はこの間、トランプ氏に対し、金正恩氏との会談で日本人拉致問題を提起するよう要請してきた。トランプ氏は会談で「提起した」というが、実際のやりとりは不明だ。
 日本の北朝鮮政策の根幹が、米韓との緊密な連携にあることは今も変わらない。だが、その米韓がすでに北朝鮮との対話に大きくかじを切り、圧力一辺倒の路線を変更した事実を直視する必要がある。

 ■日本、積極関与の時

 二国間の問題は当事国同士で話し合うしかない。もし今後に米朝や南北間の協議が進めば、朝鮮戦争の公式終結や新たな平和体制づくりに関する大枠の協議も始まるだろう。
 日本がいまだに国交をもたない近隣国は北朝鮮だけであり、その関係正常化は戦後日本の最大の課題の一つである。
 米国との関係に寄りかかるだけの受け身の姿勢から脱し、朝鮮半島と北東アジアの安定と和平づくりを積極的に構想する外交力が問われている。
 米朝会談は諸懸案を打開する明確な方向性は打ち出せなかった。だからこそ、日本は中韓ロとの連携を深め、建設的な関与を探らねばならない。


【分裂症気味の毎日新聞】

 毎日新聞はトランプと金正恩の出会いを「歴史的な瞬間で映画でもみるような光景」と感涙にむせび「『雪解け』は前向きに捕らえたい」と喜ぶ。
その後一転して「懸念は大いに残る」と精神分裂状態。
最後は「北朝鮮が速やかに核廃棄に着手するかどうか」と結んでいるが、そんなことに期待する馬鹿がいるか。

⇒毎日新聞(同上)
【社説】史上初の米朝首脳会談 後戻りさせない転換点に


まさしく歴史的な瞬間だった。  シンガポールでトランプ米大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が固い握手を交わした。やや硬い表情の金氏の緊張をほぐすように、トランプ氏が彼の右腕を軽くたたく。
 映画でも見るような光景である。  朝鮮戦争(1950~53年)以来、65年も対立してきた両国の史上初の首脳会談だ。数カ月前までは戦争の瀬戸際とも言われた米朝の「雪解け」は前向きにとらえたい。
 両国の共同声明には「新たな米朝関係」など4項目がうたわれた。米国が北朝鮮に安全上の保証(体制保証)を与え、北朝鮮が朝鮮半島の完全な非核化への「揺るがぬ関与」を確約することが合意の柱である。

非核化の担保が不十分

 固い約束のようだが、懸念は大いに残る。米朝の共同声明は、韓国と北朝鮮の首脳会談(4月27日)に伴う「板門店宣言」に基づくもので、米国が従来求めてきた「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」には触れていない。

 記者会見でこの点を問われたトランプ氏は、声明をよく読めば言及していると語る一方、別の記者の同趣旨の質問には「時間がなかった」と答えた。この辺が本音だろう。核廃棄をめぐる肝心な論議を詰め切れていないことをうかがわせた。
 そもそも北朝鮮がCVIDに同意したかどうかもはっきりしない。非核化についてトランプ氏は、金氏が会談で「やりたい」と語ったと説明し、ミサイルに使うエンジンの燃焼試験場の閉鎖を北朝鮮側から告げられたことも明らかにした。
 しかし非核化のプロセスがいつ始まり、いつ終わるのか。既に北朝鮮が保有する核爆弾はどう処理するのかなど、基本的な問題についても具体的なことは一切語らなかった。
 ポンペオ国務長官は会談直前、米国が求める非核化とはCVIDに他ならないと強調していた。米政府内の温度差もさることながら、北朝鮮が誠実に非核化を実行する保証がどこにあるのか。せっかくの歴史的な会談なのに合意内容がいつの間にか後戻りしないか不安になるのだ。
 金氏自身の声で非核化の決意や今後の手順を聞けなかったことも不安をあおる。米朝関係は改善されようと、日本をはじめとする近隣諸国の命運にかかわる核・ミサイル問題の行方は不透明と言わざるを得ない。
 半面、米国が北朝鮮に体制保証を与えたことで、いまだ休戦状態にある朝鮮戦争は終戦協定に向けた手続きが進む可能性が出てきた。韓国と北朝鮮の南北融和も加速し、東アジアに残った冷戦構造も解消に向かう見通しだ。こうした環境変化に日本も俊敏に対応する必要がある。  共同声明には、朝鮮戦争の行方不明米兵(MIA)について北朝鮮が遺骨などの引き渡しに協力することもうたわれた。軍を重視するトランプ氏の意向をくんだのだろう。
 共同声明には盛られていないものの、トランプ氏は首脳会談で日本人拉致問題を提起したと述べた。訪米してトランプ氏に提起を要請した安倍晋三首相の顔を立てた格好だ。

トランプ流の危うさ

 注目されたのはトランプ氏が北朝鮮への軍事オプションを封印したと思えることだ。北朝鮮が合意を破った時は軍事行動も考えるかと聞かれたトランプ氏は、韓国などへの甚大な影響を考えれば軍事行動は非現実的との認識を示した。
 米韓軍事演習も北朝鮮の対応次第では中止する考えを示し、在韓米軍縮小にも前向きな態度を見せた。この辺は大きな路線転換と言うべきで、北朝鮮への軍事行動は不可能と判断してきた米国の歴代政権に、トランプ氏も同調したように映る。
 良くも悪くもトランプ流である。同氏は「権威」や「専門家」を嫌う傾向が強く、米国政治に通じた人々自身が米国の危機を招いたと述べる(著書「グレート・アゲイン」)一方、北朝鮮政策では過去の米政権の「失敗」を批判してきた。
 2016年の大統領選時には、金氏とハンバーガーを食べながら核問題を話し合う構想を口にした。今回の首脳会談は、形にとらわれずトップ交渉で問題解決を図ろうとする姿勢の表れだろう。
 だが、第三国で行われた首脳会談は「政治ショー」の色彩がつきまとった。金氏の訪米を招請したのもトランプ流だろうが、その成否は今後の推移で判断するしかない。焦点はもちろん、北朝鮮が速やかに核廃棄に着手するかどうか、である。


 読売新聞は「評価と批判が半々」だと判定。
抽象的な合意しか生み出せなかったのは残念だとし、韓国や中国が融和ムードに乗じて、制裁を緩める事態を警戒している。
トランプが米韓軍事演習の中止や在韓米軍の将来の削減に言及したのは「譲歩し過ぎだ」と批判した上で、日本政府は米国と緊密に連携して日朝会談の環境整備をせよという。
日朝首脳会談などまだ早いだろう。
何も慌てることはない。凜として北朝鮮に対する圧力を強めることだ。

【圧力の維持を説く読売社説】

⇒読売新聞社説
米朝首脳会談 北の核放棄実現へ交渉続けよ


 ◆「和平」ムード先行を警戒したい◆

 米国と北朝鮮が首脳同士の信頼関係を築く歴史的会談となった。緊張緩和は進んだものの、北朝鮮の非核化で前進はなかった。評価と批判が相半ばする結果だと言えよう。
 核保有に至った国に核を放棄させるのは極めて困難な目標である。その達成に向けて米国は粘り強い交渉を続けねばならない。

 ◆合意は具体性に欠ける

 トランプ米大統領と金正恩朝鮮労働党委員長による史上初の米朝首脳会談がシンガポールで行われた。両首脳は共同声明に署名し、新たな関係をアピールした。
 最大の焦点の核問題について、声明は、「朝鮮半島の完全な非核化」に取り組むという金委員長の意思の確認にとどまった。
 非核化の時期や具体策は示されていない。米国が求める「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」への道筋は描かれなかった。
 首脳会談でも抽象的な合意しか生み出せなかったのは残念だ。
 北朝鮮がこれまでにとった措置は核実験の中止と核実験場の爆破だけだ。金委員長が核を手放す決断を下したかどうかは、不透明だと言わざるを得ない。
 「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」の実現には、北朝鮮が核兵器や核物質、関連施設を申告した上で、廃棄や国外搬出を進めることが不可欠だ。国際原子力機関(IAEA)などによる検証・査察体制も整える必要がある。
 こうした作業をどのような手順で、いつまでに完了させるのか。一連の措置の要領と期限を明記した工程表の作成が欠かせない。
 北朝鮮の弾道ミサイル問題が声明に盛り込まれていないのも不十分だ。金委員長は、ミサイルのエンジン試験施設の閉鎖に言及したが、全ての弾道ミサイルの廃棄を迫らねばならない。
 トランプ氏は記者会見で「プロセスの始まり」を強調した。合意を肉付けする作業は、ポンペオ国務長官と北朝鮮高官による今後の交渉に委ねられた。トップ交渉で一気に事態を打開するのには時間が足りなかったのだろう。
 突破力に頼るトランプ外交には不安が残る。北朝鮮との交渉経験を持つ専門家を政権に集め、日本や韓国、中国とも連携して明確な戦略を打ち立てるべきだ

 ◆圧力の維持が必要だ

 過去の米朝交渉で、米政権は大統領任期の制約に縛られ、北朝鮮の見返り目当ての揺さぶり戦術に翻弄ほんろうされた経緯がある。政権交代にかかわらず、持続可能な合意を追求してもらいたい。
 声明には、トランプ氏が北朝鮮に体制の「安全の保証」を与え、米朝両国が「朝鮮半島の永続的な平和体制の構築」に取り組むことなどが明記された。
 金委員長が、体制の正統性をアピールし、国際的孤立から脱する材料に使うのは間違いない。
韓国や中国が融和ムードに乗じて、制裁を緩める事態を警戒しなければならない。しなければならない。非核化の進展があるまで制裁を維持する方針をトランプ氏が示したのは当然だ。
 懸念されるのは、トランプ氏が記者会見で米韓軍事演習の中止や在韓米軍の将来の削減に言及したことだ。和平に前のめりなあまり、譲歩が過ぎるのではないか。
 米韓と北朝鮮が軍事境界線を挟んで対峙する状況が直ちに変わるわけではない。北朝鮮はソウルに壊滅的な打撃を与えられる火砲を最前線に配備している。
 この脅威が消えない限り、朝鮮戦争で創設された国連軍や在韓米軍の見直しを議論するのは時期尚早だ。休戦協定に代わる平和体制の構築は、北朝鮮の非核化の完了後に行うとの原則を、米国は堅持しなければならない。
 トランプ氏は、金委員長に日本人拉致問題を提起したことを明らかにした。長年の膠着状態を打破する機会が訪れたと言える。

 ◆日朝会談の環境整備を

 安倍首相は、米朝共同声明について、「北朝鮮を巡る諸懸案の包括的解決に向けた一歩」と支持し、拉致問題は「日本の責任において、日朝で交渉しなければならない」と強調した。金委員長との会談を模索するのは当然だろう。
 拉致被害者の帰国を実現するには、日朝両国の首脳が直接、協議するしかない。
 2002年の日朝平壌宣言は、国交正常化後の日本の経済協力実施を明記している。核・ミサイルと拉致の包括的解決が国交正常化の前提条件だ。金委員長が前向きの措置をとるのであれば、日本が関係改善を拒む理由はない。
 政府は米国と緊密に連携し、日朝首脳会談の開催に向けた環境の整備を進める必要がある。


上記の3紙と比較して、産経新聞の社説がやはり一番説得力がある。
米朝会談を「成果無し」「日本としては満足ではない」と切って捨てた。
独裁者である金委員長に政策転換を約束させることが出来なかったのは失敗。
トランプが北朝鮮の体制保証を約束し、国交正常化への意欲を示したのは「前のめり」と批判。
また「米韓合同軍事演習中止は誤った判断」と否定した。
ただ、日本人拉致問題を提起したことは良かったと唯一評価した。
最後に「拉致と核・ミサイルの問題が包括的に解決しない限り、日本からの支援はあり得ない。その点を安倍首相もはっきりさせておくべきである」と安倍首相に釘を刺した。

まことにバランスの取れた名社説である。

⇒産経新聞
【主張】米朝首脳会談 不完全な合意を危惧する 真の核放棄につながるのか


 北朝鮮の核・弾道ミサイル問題を解決に導けるか。世界の注目を集めたシンガポールでの歴史的会談は、大きな成果を得られないまま終わった。
 会談後に署名した共同声明で、金正恩朝鮮労働党委員長は「朝鮮半島の完全な非核化」を表明し、トランプ米大統領はこれを「成果」と位置づけた。加えて、北朝鮮の非核化のプロセスが「迅速に始まる」と歓迎した。
 金委員長に最低限約束させるべきは、北朝鮮が持つ核兵器などすべての大量破壊兵器と弾道ミサイルについて「完全かつ検証可能で不可逆的な廃棄(CVID)」であるのに、できなかった。

 ≪「前のめり」は戒めたい≫

 共同声明にCVIDの言葉が入らなかった点について、トランプ氏は「時間がなかった」と言い訳した。交渉能力を疑われよう。
 むろん、会談の実現を含め、両氏が対話できる関係を構築したのは画期的だ。困難な核問題を1回の会談で解決するのも難しい。
 真の核放棄に向けた作業は粘り強く継続しなければならない。まずは、双方が約束した国務長官らによる協議を早急に開くことが重要である。
 安倍晋三首相は、米朝会談について「北朝鮮の諸懸案を包括的に解決する一歩となるもので、支持する」と述べた。だが、北朝鮮自らの非核化が明確になっていない点で、日本として満足することはできないのである。
核・ミサイルの放棄へと事態が大きく前進したとみなせる要素は見当たらない。トランプ氏は会談前に自身のツイッターで「本物のディール(取引)」とつぶやいたが、不発だった。
 北朝鮮から核・弾道ミサイルなどの脅威を取り除くうえで、具体的にどのような状態を目指すか。その「目標」と、時間的目安も含む「道筋」について、はっきり決められなかった。
 北朝鮮の政策転換は、独裁者である金委員長に直接、約束させるのが有効だ。今回の首脳会談は、その絶好の機会だったのに生かすことができなかった。
 それなのに、トランプ氏が共同声明で北朝鮮の体制保証を約束し、会見で国交正常化への意欲も示したのは前のめりだ。
 対する金委員長が与えたのは「朝鮮半島の非核化を完結するための固く揺るぎない約束」の再確認だけだ。
 この言い方は、今年4月の南北首脳会談の合意の踏襲にすぎない。在韓米軍の撤退を要求し、自国の非核化を遅らせる口実にさえなり得る。
 北朝鮮は、2005年の6カ国協議の声明でも「朝鮮半島の検証可能な非核化」のため「すべての核兵器と核兵器計画の放棄」を約束した。だが、平然と反故(ほご)にして核開発を進めた経緯がある。

≪拉致めぐる情報生かせ≫

 金委員長から内実を伴う核放棄を引き出せなかった交渉に、限界を指摘せざるを得ない。
 今回に限って、なぜ北朝鮮を信用できるのかと記者会見で問われたトランプ氏は「大統領(人物)が違う」と語ったが、説得力に欠ける。
 トランプ氏が北朝鮮の核の脅威がなくなるまで、制裁を当面継続すると表明したのは当然である。だが、理解できないのは、経済制裁と並んで効果的に働いてきた軍事的圧力をここへきて弱めようとしている点だ。
 米朝間で対話が継続している間は、米韓合同軍事演習は「挑発的」だとして、やらない意向を示したのは誤った判断だ
 トランプ氏が首脳会談で、金委員長に対して日本人拉致問題を提起したのはよかった。安倍首相も高く評価し、謝意を示した。
 この問題について、米朝間でどのような意見がかわされたのか、日米で情報共有に努め、生かすことが重要である。
 首相はトランプ氏から電話で会談の説明を受けた。金委員長の反応を詳しく分析した上で、政府として拉致被害者全員の帰国に向けて動くべきである。
 トランプ氏はこの日の会見も含め、日韓両国には北朝鮮への経済支援の用意があるということを口癖のように語る
 だが、拉致と核・ミサイルの問題が包括的に解決しない限り、日本からの支援はあり得ない。その点を安倍首相もはっきりさせておくべきである


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