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2012.04.09 (Mon)


「日本よ自滅するな」

自滅するな日本自滅するな日本縮小版

元国務省日本部長ケビン・メア氏の「民主党はアホかと思った」がネットで話題になっている。
その「アホかと思った」の発言が載ったのが田原総一朗との対談「自滅するな日本」である。
しかし、この書名、どうしても「自滅する日本」と読んでしまう。
今、伊藤貫の「自滅するアメリカ帝国」を併読しているせいか。
日本語としても「自滅するな日本」はおかしい気がする。
「日本よ自滅するな」なら分かる。

それはさておき、本書は日米関係を考える上で示唆に富む内容である。
田原総一朗氏は「朝ナマ」の司会の時のように意見が噛み合わないと「まあいいや」と言いつつ、それなりにメア氏から貴重な意見を引き出している。

日本部長を解任された知日派のメア氏は安全保障に関する日米関係をアメリカの立場から、そしてアメリカから見た日本の立場の問題点を鋭く指摘している。
例えば、普天間基地は世間が騒ぐほど危険ではないという発言である。

「飛行場の周囲の人口密度と飛行機の飛ぶ頻度を計算すれば日本にある民間の空港と比べて特別に危険な飛行場ではない」

と言う。
(アメリカのバージニア州で6日、米海軍機が住宅街に墜落したので、日本のプロ市民がまた喜ぶだろうが)

いまサンド・バッグ状態の田中防衛相は普天間基地を視察して「ヘリはそれほど飛んでいない」と言って顰蹙を買ったが、発言のタイミングの適切さを別とすれば、事実かも知れない。
Ponkoの住んでいた香港のかつての啓徳空港はビルや民家すれすれに飛行機が頻繁に離着陸していたが事故が起きたと言う記憶はない。
しかも基地周辺に住宅や小学校が後から建てられたのは宜野湾市が許可したからだというメア氏の指摘は正しい。
アメリカの責任ではないと。
沖縄のプロ市民活動家が聞いたら気が狂ってしまうかも知れない。
反日左翼が基地に近い小学校の移設に反対しているというのは今や世間の常識である。

メア
「沖縄県内のコンセンサスが得られない限り、政府は何一つ動くことが出来ないという考えは基本的に間違いだ」


同じことが原発再稼働についても言える。
瓦礫の中間処理施設の設置もそうである。

日米安保の片務性や先制攻撃の必要性についても語られている。
領土問題については、竹島、尖閣諸島、北方領土に関するアメリカの立場が良く分かる。
アメリカは基本的に他国の領土に関する紛争には中立的な立場をとる。
しかし、尖閣諸島は日米安保の対象になる。実効支配されている竹島と北方領土は含まないという。

TPP問題については両氏ともに経済についての知識が十分でないためか、農業問題だけしか触れていないので物足りない。
中国に対する包囲網という観点が強調されているが、経済に詳しくない櫻井よしこ氏と同じ考えである。

メア氏は日本は簡単に核兵器を作る事が出来る、大気圏再突入の技術が凄いと言う。
しかし、国民が反対するから核兵器は作れないという。この辺は大いに疑問のあるところだ。

二人の議論は続き、最終章でピークに達する。
北朝鮮問題、イラン問題、中国に弱腰のアメリカ。
田原氏がメア氏を挑発し、意図する言葉を引き出そうする。
メア氏は慎重に言葉を選んで応える。
その駆け引きが面白い。

田原氏は日本の誰も責任を取ろうとしないのは天皇制のせいだと天皇制に否定的な発言をし、メア氏は「天皇制というより議院内閣制だ」と応じ、「天皇制を続けるかどうかは私は何もいう権利はない。日本国民が決めるべき問題だ」と愚問賢答している。
天皇の政争責任について語ろうとする田原氏にメア氏は言う。

メア
「確かに戦前の日本解体の問題は、旧日本軍だけでやったことだとか、天皇のせいもあったのではないかとか、いろいろ議論があるでしょう。でも、どんな決定も、結局ほとんどの日本の国民が賛成したんです。(中略)日本では、軍部が悪かったとか、国民は被害者だったという人が少なくない。国民の責任が日本では曖昧にされているように思います


メア氏の指摘は正しい。
しかし、それがアメリカの日本に対する占領政策であった事をメア氏は知らない。
戦後、アメリカは「日本国民は悪くない、すべて旧日本軍が悪かったのだ」と軍部のせいにして日本人を洗脳したのである。

メア
「ドイツははっきりと謝ったからヒトラーのドイツはひどかったと言う人が居てもドイツを批判する人は居ない。しかし日本人の謝り方は曖昧だからいまだに韓国、中国、台湾から批判されている


このメア氏は間違っている。

田原
「日本人が日本人自身の手で過去の総括をしていない」


田原氏も間違っている。

メア
「大阪市挑戦で橋下徹さんが民主党、自民党、共産党などを相手にして勝った。こういう動きが全国的に広がると思う。(中略)国民の力で変わる可能性が高い」


ほんとうにそれが国民の力なのか、それともマスメディアが操作するポピュリズム政治なのか、メア氏はまだ気づいていない。


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「自滅するな日本」
(ケビン・メア 田原総一朗 アスコム社 2012年3月26日 1000円)

目次(抜粋)

第1章 沖縄・普天間、アメリカはここにイラついている!

●何でもアメリカのせいにして、日本政府はなぜきちんと説明しない
●ラムズフェルド国防長官は「世界一危険」とは言っていない
●普天問は特別危険な飛行場ではない
●基地周辺に住宅や小学校が建てられたのは、市が許可したからである
●普天間が固定化されても、米軍には何の不部合もなし

第2章 民主党の迷走、アメリカはここにあきれている!

●アホかと思った、鳩山首相の「最低でも県外」発言
●「政権交代をしたから国家間の取り決めは白紙」なんてあり得ない
●民主党の「新しい提案」は、言い古された『ポツ提案』ばかり
●沖縄の人びとを裏切った鳩山首相の罪はとても重い
●沖縄県民の100%が、米軍基地に反対というわけではない
●「地元のコンセンサス」にこだわるから、結局、何も実現しない
●大騒動になった沖縄防衛局長の「犯す」発言はこう考える
●オフレコ発言を勝手に報道するのは裏切り行為ではないか?
●日本の新聞は、真実には関心がなく、大騒ぎが好きなだけである
●沖縄をいつまでも被害者のように扱いすぎている
●政治家家たちが沖縄の人の被害者意識を利用している

●わずかな抗議で、国家間の安保政策が妨害されるのはおかしい
●民主党政権下で、知事も議会もみな辺野古移転反対になってしまった

 
第3章 日米安保、アメリカの本音はこれだ!

●今こそ日本政府は、国民にきちんと「安全保障」について説明すべきである
●「専守防衛だから、ミサイル発射前に攻撃できない」はヘンである
●第9条をなくして自衝隊を軍隊にするか、決めるのは日本人自身である
●中国が尖閣諸島を占拠すれば、米軍は自衛隊と一緒に戦う
●北方領土・竹島・尖閣諸島、アメリカは対応を明確に区別している

第4章 TPP、アメリカの本当の狙いはこれだ!

●「アメリカの外圧」を持ち出すのは、官僚と政治家の責任逃れである
●日本のTPP参加は、外圧の結果ではない
●「すべての国にメリットがある」がアメリカのTPPのスタンスだ
●日本の成長のために、農業を自由化すべきである
●日本経済が成長できない元凶は『円高』ではない
●バブル崩墳以来、日本人は自信を失いすぎている
●貧困大国でもあるアメリカが、なぜ将来の展望を持てるのか
 
第5章 日本と中国、アメリカはどちらか大切か?

●TPPはアジアを巻き込んで中国を孤立化させる戦略なのか
●今すぐ対中戦略を持たないと日本はやられてしまう
●中国が軍事大国化すれば、アジアで冷戦が激化する
●やがて始まる中国国内の混乱が、アジアを不安定にする
 
第6章 自滅するな日本、決断せよ!

●2012年、各国の権力交代で世界はこうなる!
●日本は核ミサイルの製造技術をすでに持っている
●核兵器の保有を日本の国民は許さない、とアメリカは見ている
●軍事的にも日本が核兵器を持つ意味はない!
●北朝鮮に対して必要なのは交渉よりも圧力である
●アメリカが中国に弱いのは、ダマされているから?
●中国が国際ルールに従うように、アメリカも強腰にならなければならない
●イランの核開発問題は、世界でいちばん危険な問題である
●核兵器より通常戦力の方が抑止力となる
●中国が日本にミサイル攻撃をする可能性はあるのか
●これから始まるのは、地球的規模の「エネルギー対立」である
●いつまで「誰も責任を取りたくない国」を続けるのか
●日本人は、自らの手で過去を総括せよ
●日本は自減なんかしない!


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2012.04.09 (Mon)


国益を損ね続けるルーピー鳩山

暴走は民主党全体の責任

ルーピー鳩山はどこまで国益を損ねれば気が済むと言うのだ。
普天間基地の迷走で日米関係をぎくしゃくさせ、移設問題はいまだに解決できないままである。
もう政治家を辞めると言い出した時はみんながホッとしたが、居座ってしまった。
ならば、せめて座敷牢にでも幽閉して置けばいいものを、民主党は彼を外交担当の最高顧問に祀り上げてしまった。

その最高顧問が「個人の資格で」みんなが引き止めるのも聞かずイランを訪問した。
藤村官房長官はルーピー鳩山に「不快感を示した」と言うが、そんな事では済まされない。
イランは早速「ハトヤマはIAEAはイランに対して不公平だと言っている」と宣伝している。
世界はハトヤマの余計なお節介にさぞかし呆れている事だろう。
国益を損ねる暴走を「羽交い絞めにしてでも引き止め」(自民党山本一太議員)られなかったのは民主党執行部全員の責任である。
このまま幕引きすることなく、誰がどのような形でハトヤマのイラン訪問の「手引き」をしたかを追及し、明らかにすべきである。

このような売国奴の暴走を止められない民主党に政権与党の資格はない。
すみやかに解散総選挙して野に下るべきである。


産経新聞(2012/04/09)
「こんな時期に行くなと言い続けた」鳩山氏に官房長官不快感

 藤村修官房長官は9日の記者会見で、民主党の鳩山由紀夫元首相(外交担当の党最高顧問)がイランを訪問し、同国のアフマディネジャド大統領と会談したことについて「たとえ個人の立場でも、こういう時期に訪問しない方がいいとずっと言い続けた」と述べ、不快感を示した。
 イランの国営テレビは、鳩山氏が会談の中で国際原子力機関(IAEA)がイランなどに二重基準の対応をしており、不公平だと述べたと報じている。
 藤村氏はこの件について「政府としてコメントしない。わが国は核問題解決に向けたIAEAの役割を重視しており、イランにIAEAと完全な協力を行うよう求めている」と強調した。


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