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2012.01.20 (Fri)


芥川賞と柳生十兵衛

芥川賞の記者会見の記事をググっていたらサンスポが「もらってやるとは何様だ」と怒っている記事を読んで笑ってしまった。
小説家は市井の一般人とは違うのだから、社会人並みのエチケットを要求すること自体がナンセンスである。
ましてや、彼の生い立ちからすれば、「一人の大人としての立派な態度」を求める方が無理である。
人を殺めたり傷つけたりしない限り、ゲイジュツ家は特殊な人間だとして奇矯な行為は大目に見るべきである。
小説家は作品で評価すべきであり、生活態度で評価しても始まらない。

記者は「受賞作を読む気になれない」と書いているが、Ponkoは逆にどんな小説か読みたくなった。

「一体この人は何様なのか」と言いたいのはむしろ最近の野田首相であろう。
隻眼の剣士・柳生十兵衛じゃあるまいし、眼帯して「増税に政治生命を懸ける」とか「(野党が)この法案を潰したらどうなるかよく考えてもらう手法を取る」とか党内の一致も閣議決定もしない内から力(りき)んでいるのは正気の沙汰ではない。
この野田首相を「気迫が出て来た」「自民党は逆に追い込まれた」と絶賛する岩見隆夫コメンテーターは官房機密費を貰っているのではないかと思うほどの民主党贔屓になっている。

最近のテレビ番組は増税に関する与野党の政局解説にうつつを抜かし、民主党が増税しないと言っていたことをすっかり忘れている。いや忘れさせようとしている。


サンスポ(2012/1/19)
【甘口辛口】「もらってやる」 一体この人は何様なのか

 一体この人は何様なのか、とテレビのニュースで感じた人も多かったろう。『共喰い』で、過去4度落選した芥川賞を受賞した田中慎弥さんの終始とんがらかった会見である。女優シャーリー・マクレーンがアカデミー賞に何度もノミネートされて受賞し「私がもらって当然」と話したことを引用し、「大体そういう感じ」と感想を述べた。
 報道陣から爆笑が起き、後は和気あいあいの会見かと思った。しかし、田中さんは選考委員の石原慎太郎都知事が「バカみたいな作品ばかり」と酷評したことが頭にきていたらしい。「(受賞を)断って(石原氏が)倒れたら都政が混乱する。都知事閣下と都民各位のためにもらってやる」。
 本人は冗談のつもりかもしれないが、ニコリともせずにいうから聞く方はそうとらない。感じたのは違和感だけだ。作家としては非の打ち所がないかもしれないが、こんなおめでたい席で終始不機嫌そのものだったのは、一人の大人として立派な態度とはとても言えない。私憤は別の所で晴らすべきだった。 
 かつて大御所たちが受賞者に名を連ねた芥川賞作品は、読まないと世間から遅れる、といった一種の“義務感”もあって多くの人が読んだものだ。しかし、本離れも進むこの忙しい時代、よほどのインパクトがないと世間の話題にもならない。前回の受賞者が誰だったかも覚えている人はごく少数だろう。
 ましてやこんな会見を見てしまうと、人はどうあれ筆者は受賞作を読む気は起きない。表現をセールスするのが作家で、書くときはそれこそ一語一語に心血を注ぐのだろうが、しゃべる方も、もっと神経を使わないと損するのではと老婆心ながら思う。 (今村忠)


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2012.01.20 (Fri)


芥川賞、貰っといてやる

石原都知事は選考委員を辞退

石原都知事は芥川賞候補作品を「バカみたいな作品ばかり」とけなした。
「自分の人生を反映しようなリアリティがない」というのがその理由だが、私小説じゃあるまいし、自分の人生を反映させて書くのだけが小説家ではない。
Ponkoは石原氏の「太陽の季節」も文章が稚拙で「障子破り」を除いてもバカみたいな作品だと当時思った。(今でも文章力は疑問だ)
むしろ大江健三郎氏の初期の作品の方を評価していた。
(その後の大江氏の政治的な発言は「バカみたい」ではある)

それはともかく、芥川賞を「もらっといてやる」といった田中慎弥氏も特異な人物だ。
幼い時父親を無くし、母親の腕ひとつで育てられた彼は、アルバイトも含めて働いたことも無く、毎日ただひたすら小説を書いていた。
通常の社会人の枠をはみ出ている。その常軌を逸した発言も、実は受賞の喜びの裏返しかもしれない。
そのくらいの屈折した心理を持たなければ小説は書けないだろう。
記者との型破りの対話が面白いのでテレビを見損じた方のためにご紹介する。

田中氏は「バカみたいな作品」と石原氏にけなされた事を根に持って、「都知事と都民のためにもらっといてやる」と喧嘩を売った。
一方、都知事は今回で芥川賞の選考委員を辞退した。田中氏の作品はいいと言っていたような気がする。
なにか、田中氏の挑発に石原氏が切れて辞めたような形になっているが、関係はないだろう。
石原氏には文化的な活動にかかわるよりは、今の日本の政治を何とかして欲しいものだ。

先日、「沖縄人はたかりの名人」と言ったとしてクビになったケビン・メア氏との対談で、「米軍は台湾に海兵隊を置くらしい」と言っていた。
これが事実だとしたら台湾にとっても日本にとっても大変結構なことだ。馬英九政権への牽制にもなる。
日本が沖縄でモタモタしているのでアメリカも業を煮やしたのではないか。


産経ニュース(2012/01/17)
芥川賞「もらっといてやる」田中慎弥さん受賞会見

 「共喰(ともぐ)い」で芥川賞を受賞した田中慎弥さん(39)は、ジャケットに紺のタイ、デニムパンツという服装。5度目のノミネートを経ての受賞だったが、その顔に笑みはなく、浮かない表情で会見場に登場。脱力したような、斜に構えたような態度で席についた。

 --まず一言
 「確か、(米女優の)シャーリー・マクレーンが何度もアカデミー賞にノミネートされた末にようやく取ったとき、『私がもらって当然だと思う』と言ってたらしいが、だいたいそういう感じです」
 《会場、爆笑》
 「4回も落とされたので、断るのが礼儀といえば礼儀。でも私は礼儀を知らないので、(芥川賞を)もらうことにした。断って、気の小さい選考委員-都知事が倒れて都政が混乱してはいけないので。都知事閣下と都民各位のために、もらっといてやる。もう、とっとと終わりましょうよ」
《体をひねって嫌がる田中さん》

 --今回は東京ではなく地方在住の作家の受賞が目立つが
 「感想はありません」
 --他の受賞作については
 「読んでないのでわかりません」
 --5度目の候補で受賞したことについて
 「1回目で受賞するのが一番いいんで。5回目だとまぬけです。もうやめましょうよ」
 --田中さんは「自分は働いたことがない、働いたら負けだ」と以前話していましたが、いま仕事の見つからないニートの方に一言あれば
 「人によって状況が違うので他の人に言うことはありません。私は本を読んで小説を書いて、小説家になっただけです」
 --田中さんは携帯を持っていないが、今日はどのようなかたちで受賞の報を受けたのか
 「都内の飲み屋で待っていました。プリぺイド方式の携帯を編集者が持ってきて、(受賞の報を)受けました」
 --どなたかに知らせましたか
 「母に」
 --お母さまは何と?
 「『良かったね、おめでとう』だけです」
 --文学振興会から受賞の報を受けたとき、どう返事したのですか
 「ちょうだいします、と」
 --今回の受賞を受けて、心境の変化はありますか
 「気持ちの変化はありません。私には意欲がありません」
 --故郷・下関への思いを教えてください
 「非常に乾いた街です」
 --受賞によって下関を離れるとか、書くスタイルは変わりませんか
 「今までどおりです」
 --シャーリー・マクレーンと同じく受賞は「当然だ」ということですが、当然とは?
 「当然だから当然です」
 --選考委員の石原慎太郎氏に一言
 「おじいちゃん新党結成に向けていそしんでいただければ」
 --地元の恩師の方からもお祝いの声が寄せられています
 「それは嘘ですね、私は教師に嫌われていたわけですから」
 --不機嫌なのはなぜ?
 「とにかくやめましょうよ。私は円城さんのように丁寧にできないので」
 --今日はお酒は飲んできたんですか
 「ワイン2杯くらいです」
 --たくさんの人の前で話すのは嫌いなのですか
 「こんな場所で話すのが好きな人はいないでしょう。政治家じゃないんだから」
 --最近講演などもされているそうですが
 「それは、ギャラが出るんで」

 《終始、不機嫌な様子の田中さんだが、過激な発言に会場は時折、苦い笑いに包まれた。果たして芝居なのか、本心なのか…》


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