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2011.05.16 (Mon)


歴代総理の経済政策力

りりりりりりり歴代総理の経済政策力


民主党政権では日本が滅ぶ

著者は本書の目的を次のように言う。

「本書は新たな日本のグランドビジョンを構築するために、過去に実施された様々な施策や対策について検証を重ねていく。これは別に過去の日本の政権担当者を批判することが目的ではない。たんに過去の歴史や事例を知らない限り、将来のグランド・ビジョンを生み出すことが不可能なためである」

批判が目的ではないとはいうものの、結果として、過去の歴代総理の経済政策の良し悪しが分かるところが面白い。
経済政策の良し悪しはその時代の経済状況に適切なものであるかどうかによって決まる。
こんな事は当たり前の話だが、過去の歴代総理の経済政策は必ずしもそうではなかったと著者は分析する。
著者は現在のような景気を浮揚すべきデフレ期にインフレ期のような緊縮財政、消費税アップは間違いだという。

三橋氏の持論は・・・

「世界最低の長期金利を利用し、政府がデフレ解消を目的とした公共事業などの財政出動、減税を行い、日銀が金利抑制のために国際買取などの量的緩和を拡大する」

である。
民主党政権の「コンクリートより人へ」「バラマキ4K」、与謝野馨の緊縮財政、増税政策ではデフレから脱却できない。

Ponkoも東日本大震災が起こる前は、消費税の増税もありかと思っていたが、今はもう その時期ではないと思う。
菅首相は人気取りのために浜岡原発も全面停止してしまい産業界は大打撃である。
菅直人がお好みの人材を招集した震災復興構想会議の五百旗頭真議長は、会議の発足前に増税を示唆して顰蹙を買った。
民主党政権は日本にとって命取りとなるのは明白だ。

著者は3分の1の100頁超を田中角栄に費やし、その功罪を明らかにしている。
個々の総理の功罪は本書をお読みいただくとして、「余計なことをしなかったから功を奏した村山富一」を読むと、その正反対に「余計なことばかりして全てをブチ壊す菅直人」という言葉が浮かんでくる。二人のサヨク総理の大きな違いである。

リーマンショックとマスコミのバッシングという不運を背負った麻生太郎の財政出動。マスコミは黙殺したが「人類の歴史上、最大の貢献」と言われた中川昭一のIMF資金融資を著者は高く評価している。
彼らのグランドビジョンは具体的だった。
それに比べて民主党政権の「友愛社会の実現」や「最小不幸社会」などは数値目標もないただの念仏に過ぎない。
著者はいつも豊富なデータを用いて具体的に論旨を進めるので説得力がある。
是非ご一読を。


「歴代総理の経済政策力」(三橋貴明著 イーストプレス 2011年4月 952円+税)

【目次】
はじめに 日本経済の「復興」に必要なグランドビジョンとは 

第一章 田中角栄が創った日本のグランドビジョン
 田中角栄
  三国峠の向こう側で育まれた国家観 
  日本経済を繁栄させ、停滞させた田中角栄 
  田中角栄の個性に起因する誤り 
  都市化が支えた日本の高度経済成長 
  高齢化には都市化で対応できる 
  田中角栄のレゾンデートル 
  グランドビジョンづくりに不可欠な視点 
  日本史上、最も多く法律を成立させた男
  住宅金融公庫法と電源開発促進法 
  国土総合開発法と「国土の均衡ある発展」 
  データで読み解く高度成長期 
  日本の高度成長は「輸出依存」か 
  なぜ「道路」が重視されるのか 
  データで読み解く高度成長期の公共投資 
  東京オリンピックの影響 
  公共事業三点セットと「我田引鉄」 
  データで読み解くインフレとデフレ 
  「日銀の国債買収でハイパーインフレになる」のウソ 
  物価高騰で何が起こったか 
  財政投融資システムの構築 
  「借金」は成長に不可欠である 
  田中角栄に学ぶ「デフレ脱却」のヒント 
  「角栄流」の限界 
  禍根を残した都市化抑制政策 
  「工場追い出し税」が競争力低下を招いた 
  田中角栄が予見した日本の未来像 

第二章「二人の魔物」の登場とバブル経済
 三木武夫
 「三重苦」から起こった狂乱物価との戦い 

 福田赳夫
  田中角栄のグランドビジョンにブレーキ 

 大平正芳
  高度成長の終わりと公共投資の拡大 
 
 鈴木善幸
  「一人目の魔物」財政危機論の登場 
  そもそも「財政問題」とは何か 
  「財政破綻」の定義とは 
  「デフレ下での増税」という魔物 
  「財政破綻」論者の異常性 
  [急激なインフレ]という言葉の誤り 
  「財政危機論」は鈴木善幸が創った 
  自論に足元をすくわれた鈴木善幸政権 
  日本経済の「本当の危機」とは 
  「国富」はどこから生まれるのか 
  財務省とメディアのウソ 

 中曽根康弘
  「二人目の魔物」構造改革路線の登場 
  「構造改革路線」は土光臨調から始まった
  データで読み解くプラザ合意からバブルまで 
  「構造改革路線」をさらに進めた前川レポート 
  よみがえった田中角栄のグランドビジョン 

 竹下登
  田中角栄のグランドビジョンの継承者 
  バブルによる赤字財政からの脱却 

第二章 政治の混乱とグランドビジョンの喪失
 宇野宗佑
 グランドビジョンの不在がバブル崩壊を招いた 
 バブル対応の誤りはどこにあったか 

 海部俊樹
  在任中にバブルが崩壊 
    
 宮沢喜一
  なぜ「経済通」はバブル崩壊を止められなかったか 
  インフレ政策とデフレ政策 

 細川護煕
  国民福祉税構想の挫折という幸運 

 羽田孜
  政治の混乱がもたらした「癒し」 

 村山富市
  「余計なこと」をしなかったことが功を奏す
  「新自由主義」という魔物の召還 
  「デフレ下の緊縮財政」という病症 
    
 橋本龍太郎
  「構造改革路線」の推進という愚行 
  日米構造協議 
  財政構造改革会議 
  財政構造改革五原則 
  「ストップ・アンド・ゴー」という泥沼 
  財政健全化、財政均衡主義の危険性 

 小渕恵三
  「構造改革路線」の一時停止という功績 

 森喜朗
  「公共事業バッシング」の誤り

第四章 小泉改革の功罪とグランドビジョンの変転

 小泉純一郎
  小泉政権の幸運と日本経済の不幸
  ムーディーズの「格下げ予告」と財務省の対応 
  デフレ下では国情発行残高は問題にならない 
  じつはデフレ政策も行っていた小泉政権 
  小泉政権下で成長率を取り戻した理由 
  「田中角栄の呪縛」からの脱出 

 安倍晋三
  「実感なき経済成長」の正体 
  外需頼みの成長は不可能だ 
  ジョン・グレイが指摘するグローバリズムの問題 

 福田康夫
  「角福戦争」の遺恨がグランドビジョンを壊したか 
 
 麻生太郎
  世界的危機への対応に埋もれたグランドビジョン 
  中川財務大臣の「人類の歴史上、最大の貢献」 
  「財政再建派」の守護神・与謝野馨の罪 

 鳩山由紀夫
  バラマキ政策はGDP増に貢献しない 

 菅直人
  「日本はギリシャより悪い」のウソ 
  東日本大震災の意味

おわりに 「第二の戦後」の経済政策に必要なこと 


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2011.05.16 (Mon)


思いつき政治は止めろ

岡本行夫氏が民主党政権を酷評

田母神氏は愛国者ではないと批判した外交評論家の岡本行夫氏に与するものではないが、今朝の産経新聞の記事には賛同するところが多かった。
一言でいえば、政府が特権を安易に行使するので現場を混乱させているという批判である。

震災発生後に東北自動車道を止めて緊急車以外は通さなかった。ガソリン輸送のタンクローリーすら通さなかった。高速道路はガラガラだったという。
(テロリストを恐れたのかもしれないが、そこまではサヨク民主党は頭が回らなかったはずだ)
少し長いが、まだウエブ記事に載っていないので一部をご紹介する。

政府は安易に権力行使するな

「要するに、今の政府は安直に命令を出しすぎるのだ。『自分たちが全てを決定する』という意識が過剰なのではないか。総理大臣も官房長官も、学生時代から反体制の側にいた。反体制の人々は『権力を奪取して正しく行使する』ことを目標にする。
念願の権力を得て、一挙手一投足が注目され、ひと声で国が動くようになった
。しかし、権力には責任が伴う。過去のどの年よりも緊急問題が山積しているというのに、国会は延長しないという。野党に追及の場を与えないためだろうが、国への責任はどうなるのか
。(Ponko注:国への責任というより国民への責任である)

思いつき政治の弊害

 今の政権は「政治主導」を言い募り、官僚の専門知識と経験を排し、小人数で思いつくままに国政を動かしてきていないか。福島原発の処理もそうだ。菅首相は、原発事故発生と同時に母校のOB名簿を繰って原子力学者を身の回りに集め、今や14名もの内閣参与が任命されている。使用済み核燃料プールを冷却するために、先ず自衛隊のヘリから少量の水を散布し、次にデモ鎮圧用の警察放水車、次に自衛隊放水車、次に東京消防庁、次に産業用コンクリート注入車と、効果の少ない順番に、思いつきのように出動させ、冷却に数日の遅れを生じさせた。この間、使用済み核燃料が露出し、放射線が大量に外に出た。全てを自分自身でやろうとするからだ。
 思いつき政治で、既に普天間基地の移設は不可能になった。一方的にインド洋での海上自衛隊の給油活動を止め、代償としてアフガニスタンに4000億円の巨費を支出する羽目になった。実現可能性も検証せずに「2020年までの温室効果ガス25%削減」を発表するスタンドプレーもやった。    
 そして、唐突な浜岡原発の停止。当事者である中部電力の意見も聞かずに先ず国民向けに記者会見する。その手法は人気とりである。決定理由は30年内に87%の確率でM8の地震が来るからと。確率だけで政策を作るのは無茶だ。ならば、今回のM9大地震発生の確率はどう予測されていたのか。確率論によって、原子炉を止めない津波対策の道は最初から排除された。そして総理大臣の「大地震確実宣言」で、世界の観光客は危険な日本を避けるようになる。権力を安易に使いすぎる(以下略)」


以下、岡本氏は自衛隊と米軍に感謝し、「国の指導者は頼りなくても、現場の人々の対応能力は高い」と日本人の能力の優秀さを高く評価する。
そして最後は開放化、グローバリゼーションに話は行くがこの辺はもう賛同できない。

国の指導者は頼りなくても、現場の能力は高い」と読んできて、あっ、そういえば国の指導者たちは日本人ではないんだと気付く。やっぱりね。
現場の能力は優れているが時の政権が阿呆だとは前記事でPonkoも書いた。
しかし、浜岡原発の停止に賛成が65%で菅首相の支持率が回復したと言うから、今頃菅総理はシメシメとほくそ笑んでいる事だろう。
まことに御し難きは反日メディアに騙される愚民たちである。

(付記)産経のイザニュース(http://www.iza.ne.jp/)で「岡本行夫」を検索したら、自分のブログ記事が二本ヒットして驚いた。「愛国者ぶるな岡本行夫」(2008/12/30)と「いまどき中国礼賛の岡本行夫」(2008/12/8)と当時から批判していたらしい。



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