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2008.12.27 (Sat)


田母神氏バラエティに登場

田母神証人に立ち向かえる者なし

日本テレビ「太田総理の証人喚問!」
2008年世間を騒がせた21人を徹底追及SP!(2008/12/26)


「太田総理」の番組は太田光が嫌いなので見ないことにしていたが、今回は田母神氏が出演すると言う事なのでどのような展開になるか興味があった。

証言台に立った田母神氏は開口一番「危険人物の田母神です」と自己紹介して満場の笑いを誘った。
退職後の田母神氏の発言をたびたび聞いたが、ジョークを飛ばす愉快な人である。

田母神氏は、なぜこの論文を書いたのかと問われて、

田母神
「今回がめてではなくて5-6年も前から同じようなことをずっと書いている。私は自分の国は自分で守るという体制が出来ない背景に『自衛隊が強化される、軍が動きやすくなるというような法律が整備されると、自衛隊が侵略をする』といった誤った歴史観があるから、これを何とか克服しなければならない、国民に訴えなければと思ったからだ」


この発言中、左巻きの東ちづる(NHKの終戦番組で赤い発言をするお嬢様)とえなりかずき(同じく左巻きのお坊ちゃま)が不平そうな顔をしているのが印象的。

太田
「日本が被害者だという根拠は?」

田母神
「歴史というものは戦争に勝った勝者が作るものだ。戦後50年、冷戦が終わるまでの間は勝者にとって都合の悪い資料は隠されている。アメリカにとって都合の良い資料のみが公表され日本にとって都合の悪い資料のみが発表されて来た。しかし、冷戦が終わって勝者にとって都合の悪い資料も出てきた。
アメリカ外軍情報部に居たマッカラム少佐は日本課長でマッカラム覚書を残した。その中で、ルーズベルト大統領に対して『日本の対米資産の凍結する』『イギリスとオランダと組んで日本の油を締め上げる』『そうすれば日本は必ず手を上げてくる筈だ』と覚書に書いている。
これは日本が追い込まれたことを証明するひとつの資料だと思う」

太田
「張作霖事件もはめられたというのは僕よりも沢山資料を読んだ人の言うことではない。単純すぎではないか」


この言い草はおかしい。自分のほうが沢山資料を読んで正しい情報を持っているというのなら分かるが、自分よりも沢山の資料を読んだ人の言う事ではないとは論理の矛盾であり、予断に基づいた発言である。

田母神氏は盧溝橋事件でも日本が停戦しようといろいろ努力したが、停戦合意が出来てまもなく攻撃は向こう側(支那)からされてきた。日本政府は何とか停戦しようと努力したと解説。

宮崎哲弥がなぜ一般誌の「文芸春秋」とか「正論」とか「WILL」に書かずアパグループの懸賞論文だったのかと詰問すると、田母神氏は元谷アパホテル社長の自衛隊に対する支援があり、是非書いてくれと頼まれたて軽い気持ちで書いた。こんな騒ぎになるとは予想していなかったと回答。

テリー伊藤
「田母神さんの言ってる事は当っていると思っている政治家は2-3割は居ると思う。しかし、政治家は擁護しない、マスコミも殆ど擁護しない、一人で戦っている。どんな気持ちか」

田母神
「政治家の先生もマスコミも殆ど支持してくれないが、国民世論は結構支持してくれているのかなと感じている」

島村宜伸
「あなは自衛隊の幕僚長だった。その立場に居ながらあのような行動に出ることに迷いは無かったのか」

田母神
「村山談話について一度も口にしたことはないし、論文の中でも触れていない。しかし、閣議決定の村山談話と我々の言論の自由とどういう関係にあるのかと私なりに考えてはいた。村山談話を公開の場で批判しなければ、私はこう思うと述べるのはいいのではないかと私の中では調整していた」


テリー伊藤が「政治家は田母神氏を利用しようとしている」というと島村氏は真っ向から否定し、自衛隊に対する影響が非常に大きいと田母神氏を批判。

東ちづるは「政治家が利用しているということは本当ですか?本当だとしたら物凄く恐ろしい事だ」と目を丸くしてカマトトぶる。

田母神氏はここで4年前に中国に行って、中国の陸軍中将と30分の面談をしたが「過去の歴史認識」について滔々と述べるので10分した所で「ちょっと待て、私はあなたの言うように日本は中国に対して悪い事をしたとは思わない」

と反論したと語る。この論争は北京の日本大使館から公電で首相官邸、防衛(省)、外務省に報告されて防衛省は「よく言った」と。(ここでスタジオの観客席からえーっという驚きの声が上がる)今まで誰もいえなかったのだと田母神氏。

東ちづるが「自衛隊が言ってもいいといったのか」と質問し田母神氏が「そうだ」と答えると、両手を挙げて「エーッ!?」と目を丸くして驚く仕草をする。

田母神
「あの時に、言われっぱなしで『はい、ごもっともです』と言って帰ってくる事がいいのか」


太田はここで

「確かに戦後の日本は被害者的で、後ろ向きの姿にすごくイライラした人たちが居て、それが反動のように今度は『いや、そうじゃない。あの戦争は決して犯罪ではないし、悪くなかったと言う。事実以上になってしまう事がある」

と稚拙な論旨を展開。

戦争そのものは犯罪ではないし、良い戦争も悪い戦争もないことは猿でも分かるのに。
しかし、田母神発言は逆に田母神氏の意図にマイナスになるのではないかという太田の意見には一理ある。

田母神氏はこれに答えて、長期的に見ると保守政党である自民党が問題が生じると少し左に寄って解決する。その基準がまた問題が起こるとまた左に寄るということで、どんどん保守から遠ざかって行く、目の前の政局で問題を起こさない、法律を通すことが常に優先されて長期的には国益を損なっているといつもの持論を展開。

原口一博(民主党)が政治に対する認識がちょっと違うと反論。われわれ政治家は与野党が一緒になって「認めたくない事だけどガラス細工のようにして作ってきたものがある」という。
テリー伊藤が「ガラス細工って何か」と聞くと、「中国と歴史認識を共有するからここは」というような事でやってきたという。

テリー伊藤
「ガラス細工で積み上げていくというのは怪しいよ」


中国と商売したい企業の要望があって、歴史認識を曖昧にしてきたという事なのだろう。

テリー伊藤
「簡単に言うと(田母神氏は)空気が読めないのだ」


スタジオと田母神氏自身も大笑い。

太田
「田母神さんが言いたい事がどんどん言えない方向に自分で作っている気がする。長年のイライラさは伝わって来るが、それをやった事で、もっと、こいつは危険だと思われてしまう」

田母神
「ちょっと付き合ってもらえば、私がいい人だとすぐ分かると思う」

太田
「分かってますよ」


一同爆笑。

テリー伊藤
「(田母神氏は)自衛隊員のことを思っているのだ。隊員がプライドを持って生きていって欲しいから。田母神さんみたいな意識を持たなければ働いていけないという思いがあるのではないか」

田母神
「多少はある」

東ちづる
「退職金を返納されるお気持ちは?」

田母神
「法律に違反していないし、生活が苦しいんですよ今は」


一同爆笑。

司会
「木下優樹菜さんから見て田母神さんはいい人に見えましたか?」

木下優樹菜
「優樹菜的には、細かいことは分かんないけど、自分としては、人間的に、言われっぱなしで帰るよりはつつ、そこで言って帰った方がいいといったのが、すごくカッケエーナー(格好いいなあ)と思って。優樹菜もそういうタイプだから」


こんな馬鹿らしいバラエティ番組でもいいから田母神氏はどしどし出演して持論を展開して欲しい。

誰も正面切って田母神氏に反論できないという参院の外交防衛委員会の時と似たような雰囲気が流れたが、おそらくかなり編集のハサミが入ったことだろう。

田母神論文問題で言論統制が始まり、歯車は逆に回転し始めた。
しかし、田母神論文の主張に共感する国民も増えていくだろう。
左に寄って行く保守を立て直すためにも逆効果だと嘆かずに突き進むしかない。


産経新聞(2008/12/26)
田母神問題で再発防止策

防衛省は25日、田母神俊雄前航空幕僚長の論文問題を受けた再発防止策を首相官邸の防衛省改革会議に示した。田母神氏が統合幕僚学校に新設した「歴史観・国家観」科目の見直しや将官クラスの任命で過去の言動を判断材料に加えるなどが柱。田母神氏以外に空自隊員97人が懸賞論文に応募していた問題では、田母神氏の関与を否定するとともに、論文応募を各部隊に要請した当時の航空幕僚監部人事教育部長と教育課長を注意処分とした。


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