2008.12.02 (Tue)
いまどき中国礼賛の岡本行夫
産経新聞は限りなくアカヒに近づく
11月30日付の産経新聞一面に載った元外務官僚岡本行夫氏の論文を読んで大きな違和感を覚えた。どうも読み捨てならぬと今頃思い返して遅ればせながら記事にする。
氏の論文を要約すれば、「中国で講演した経験から、中国は日本に対し好意的であり、過去の歴史にこだわっていない。国も豊かになり、台湾に対する攻撃もありえない。もう勝負はついた。日本は成熟した国だから中国の悪口や過去の事ばかり言わないで、前向きに中国と付き合うべきである」というのである。
胡錦濤微笑外交の宣教活動ではないかとまず思った。
中国はありもしない過去の歴史を持ち出して反日教育をし、反日行為を重ねて来た。
しかし、日本との友好関係なしには自国の経済が立ち行かないので胡錦濤は微笑外交に転じた。
微笑で隠してはいるが、日本周辺の軍事活動からもその本心は見え隠れしている。
チベット、ウイグルなどへの弾圧と民族浄化、台湾・沖縄を虎視眈々と狙い、太平洋を米国と二分割しようと軍事力を急速に増強している中国に対してこのような甘い認識を持つ外交評論家が居ることには呆れるしかない。
まず、田母神論文を真っ向から否定し、中国での講演した時の聴衆の「暖かい」反応から岡本氏は中国が穏やかになって来たと主張する。
しかし、その聴衆がどのような人たちであったかには一切明らかにしていない。
いや、岡本氏にはそんな事はどうでもいいのだろう。自説を主張するために利用した「状況」に過ぎないのだから。
外務省の依頼で中国に講演に出かけたと言うが、外務省は日本の国益にはマイナスになる岡本行夫なる人物をなぜ使うのか。
岡本氏は慰安婦問題をめぐる米下院の対日謝罪要求決議に反対するワシントン・ポスト紙への意見広告が事態を悪化させたと批判した。歴史教科書修正にも反対している。いわゆる自虐史観の申し子なのである。
このようなミエミエの中国礼賛を一面に載せる産経新聞はやはり限りなく朝日新聞に近づいているといえよう。
産経新聞(2008/11/30)
中国は穏やかになってきた
外交評論家・岡本行夫
先週、外務省の依頼で中国に講演にいった。毎度のこととはいえ、聴衆から質問が絶えない。「どうして田母神さん(前空幕長)のような認識の人が軍の最高位につけるのですか」。答えにくい。実を言うと僕も田母神氏に賛成できないからだ。
「中国に駐留していた日本軍は、安保条約の下で日本にいる米軍と同じ」、「太平洋戦争はルーズベルトの仕掛けた罠、戦わなければいまごろ日本は白人国家の植民地」といった主張が、検証に耐えられない論拠で綴られた「論文」が、審査の結果、最優秀(賞金300万円!)だったという。
日中関係について、聴衆に問いかけた。「日本にとっても中国にとっても、最重要国はアメリカです」。聴衆はうなずく。「さて、2番目に大事な国は?」。聴衆は答えない。で、自分で言う。
「皆さんは『欧州』とか『アジア全体』とか答えますが、2番目に大事な国は日本にとっては中国、中国にとっては日本だと思いますよ」。国家関係を1番2番と短絡する僕に聴衆から笑いが起こる。しかし笑いに好意的な響きがある。
日本軍が繰り返し爆撃した重慶でも、聴衆は温かかった。「始めて日本人から話を直接に聞けてうれしい」と。僕は靖国を参拝した小泉純一郎元首相の心情も説明した。「どうぞ小泉さんを嫌いにならないでください」と結んだら、聴衆から期せずして拍手が起こって、こっちが驚いた。
福建省の廈門大学で、日米安保と台湾の関係について講義した。「米中戦争になって中国が在日米軍基地を攻撃する事態になれば、安保条約第5条の下で日米が自動的に中国と戦争することになります。だから台湾海峡での武力行使には反対です」
台湾への武力進攻の可能性は常に残すという中国の国是への反対論に対しても、ひと昔前とは違って、中国側の反応は理性的で穏やかだった。「賛成はしないけど日本の立場は理解します」
廈門市は台湾の対岸にある。金門島が泳いでいけそうな距離に見える。納沙布岬に立って歯舞諸島を見るのと同じくらい近い。1996年の台湾海峡ミサイル危機の直後、僕は逆に金門島から廈門を眺めた。台湾軍に巨大な要塞を案内され、社会主義中国を眼前にした最前線の緊張感を感じた。
貧しい中国は何をするか分からないと何度も聞かされた。それから10年以上。時代は変わった。中国は猛烈な速度で豊かになり、廈門は瀟洒な海岸都市になった。人口300万人。町の美しさは世界でも屈指だろう。豊かになって余裕をもった中国人が金門島を見る目は穏やかだ。勝負はついた感がある。
日本の対中感情は良くない。中国にケチをつけるのが流行になった。村山談話を修正しろという議論も増えた。「私たちは輝かしい日本の歴史を取り戻さなければならない」と。過去の過ちを認めた途端に、今の日本に誇りを持てなくなるのか。
日本は成熟した国だ。そろそろ中国の悪口を言うのも、過去の話ばかりするのも止めて、前を見ないか。中国とも余裕をもって向き合うときだと思うのだが。
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****↓

11月30日付の産経新聞一面に載った元外務官僚岡本行夫氏の論文を読んで大きな違和感を覚えた。どうも読み捨てならぬと今頃思い返して遅ればせながら記事にする。
氏の論文を要約すれば、「中国で講演した経験から、中国は日本に対し好意的であり、過去の歴史にこだわっていない。国も豊かになり、台湾に対する攻撃もありえない。もう勝負はついた。日本は成熟した国だから中国の悪口や過去の事ばかり言わないで、前向きに中国と付き合うべきである」というのである。
胡錦濤微笑外交の宣教活動ではないかとまず思った。
中国はありもしない過去の歴史を持ち出して反日教育をし、反日行為を重ねて来た。
しかし、日本との友好関係なしには自国の経済が立ち行かないので胡錦濤は微笑外交に転じた。
微笑で隠してはいるが、日本周辺の軍事活動からもその本心は見え隠れしている。
チベット、ウイグルなどへの弾圧と民族浄化、台湾・沖縄を虎視眈々と狙い、太平洋を米国と二分割しようと軍事力を急速に増強している中国に対してこのような甘い認識を持つ外交評論家が居ることには呆れるしかない。
まず、田母神論文を真っ向から否定し、中国での講演した時の聴衆の「暖かい」反応から岡本氏は中国が穏やかになって来たと主張する。
しかし、その聴衆がどのような人たちであったかには一切明らかにしていない。
いや、岡本氏にはそんな事はどうでもいいのだろう。自説を主張するために利用した「状況」に過ぎないのだから。
外務省の依頼で中国に講演に出かけたと言うが、外務省は日本の国益にはマイナスになる岡本行夫なる人物をなぜ使うのか。
岡本氏は慰安婦問題をめぐる米下院の対日謝罪要求決議に反対するワシントン・ポスト紙への意見広告が事態を悪化させたと批判した。歴史教科書修正にも反対している。いわゆる自虐史観の申し子なのである。
このようなミエミエの中国礼賛を一面に載せる産経新聞はやはり限りなく朝日新聞に近づいているといえよう。
産経新聞(2008/11/30)
中国は穏やかになってきた
外交評論家・岡本行夫
先週、外務省の依頼で中国に講演にいった。毎度のこととはいえ、聴衆から質問が絶えない。「どうして田母神さん(前空幕長)のような認識の人が軍の最高位につけるのですか」。答えにくい。実を言うと僕も田母神氏に賛成できないからだ。
「中国に駐留していた日本軍は、安保条約の下で日本にいる米軍と同じ」、「太平洋戦争はルーズベルトの仕掛けた罠、戦わなければいまごろ日本は白人国家の植民地」といった主張が、検証に耐えられない論拠で綴られた「論文」が、審査の結果、最優秀(賞金300万円!)だったという。
日中関係について、聴衆に問いかけた。「日本にとっても中国にとっても、最重要国はアメリカです」。聴衆はうなずく。「さて、2番目に大事な国は?」。聴衆は答えない。で、自分で言う。
「皆さんは『欧州』とか『アジア全体』とか答えますが、2番目に大事な国は日本にとっては中国、中国にとっては日本だと思いますよ」。国家関係を1番2番と短絡する僕に聴衆から笑いが起こる。しかし笑いに好意的な響きがある。
日本軍が繰り返し爆撃した重慶でも、聴衆は温かかった。「始めて日本人から話を直接に聞けてうれしい」と。僕は靖国を参拝した小泉純一郎元首相の心情も説明した。「どうぞ小泉さんを嫌いにならないでください」と結んだら、聴衆から期せずして拍手が起こって、こっちが驚いた。
福建省の廈門大学で、日米安保と台湾の関係について講義した。「米中戦争になって中国が在日米軍基地を攻撃する事態になれば、安保条約第5条の下で日米が自動的に中国と戦争することになります。だから台湾海峡での武力行使には反対です」
台湾への武力進攻の可能性は常に残すという中国の国是への反対論に対しても、ひと昔前とは違って、中国側の反応は理性的で穏やかだった。「賛成はしないけど日本の立場は理解します」
廈門市は台湾の対岸にある。金門島が泳いでいけそうな距離に見える。納沙布岬に立って歯舞諸島を見るのと同じくらい近い。1996年の台湾海峡ミサイル危機の直後、僕は逆に金門島から廈門を眺めた。台湾軍に巨大な要塞を案内され、社会主義中国を眼前にした最前線の緊張感を感じた。
貧しい中国は何をするか分からないと何度も聞かされた。それから10年以上。時代は変わった。中国は猛烈な速度で豊かになり、廈門は瀟洒な海岸都市になった。人口300万人。町の美しさは世界でも屈指だろう。豊かになって余裕をもった中国人が金門島を見る目は穏やかだ。勝負はついた感がある。
日本の対中感情は良くない。中国にケチをつけるのが流行になった。村山談話を修正しろという議論も増えた。「私たちは輝かしい日本の歴史を取り戻さなければならない」と。過去の過ちを認めた途端に、今の日本に誇りを持てなくなるのか。
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テーマ : 政治・経済・時事問題 - ジャンル : 政治・経済
2008.12.02 (Tue)
マスコミの報道テロ成功!!
麻生首相支持率急落
産経新聞とFNNの合同世論調査で内閣支持率が27・5%となった。
渡辺元行革相が今朝のテレ朝に出演して麻生政権批判を繰り広げている。
そんなにいうなら離党して新党を結成すればといわれてモグモグ弁解にもならぬ事を言っている。
マスゴミと自民党反麻生派の麻生おろし大作戦が成功しつつある。
マスコミによる連日の麻生叩きで麻生人気が下降していることは認めよう。
しかし、麻生氏より小沢氏の方が首相に相応しいとか、定額給付金に8割以上が批判的だというのは一般の庶民感覚にそぐわないのではないか。
小沢氏の方が悪者っぽく見えるし、金をくれるかな貰いたいというのがノンポリの庶民感覚ではないのか。
それが、バラマキだから給付金は要らないとか小沢氏の方がいいと本当に庶民が思ったのなら、これはもうマスコミの報道テロ、世論誘導が大成功した証である。
中立と思われたていた産経新聞(産経ニュース)ですら麻生人気の凋落振りを過激に伝えている。
●麻生内閣支持率、危険水域に 問われる「底力」
●内閣支持率急落、27・5% 「首相にふさわしい」も小沢氏に軍配
●麻生首相の支持率なぜ急落?
●頼みの「党首力」でも小沢氏逆転
●定額給付金、約8割が「ばらまき」と批判
●「首相にふさわしい人物」にも変動が…
もはやここまでマスコミの報道テロが成功したからには自民党は選挙に大敗するに違いない。
しかし、見方を変えれば、これは自民党にとっては公明党という疫病神を落とす良い機会かもしれない。
小沢代表は今度は超大連立などとわけの分からないことを言い出している。
福田首相との党首会談で大連立を求められて一度その気になって党に持ち帰ったら総スカンを食って党首を辞めるとダダをこねたが党首に戻った男である。
野合ともいえる大連立よりも、国益を思う政治家を中心とした政界再編を期待するしかないか。
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産経新聞とFNNの合同世論調査で内閣支持率が27・5%となった。
渡辺元行革相が今朝のテレ朝に出演して麻生政権批判を繰り広げている。
そんなにいうなら離党して新党を結成すればといわれてモグモグ弁解にもならぬ事を言っている。
マスゴミと自民党反麻生派の麻生おろし大作戦が成功しつつある。
マスコミによる連日の麻生叩きで麻生人気が下降していることは認めよう。
しかし、麻生氏より小沢氏の方が首相に相応しいとか、定額給付金に8割以上が批判的だというのは一般の庶民感覚にそぐわないのではないか。
小沢氏の方が悪者っぽく見えるし、金をくれるかな貰いたいというのがノンポリの庶民感覚ではないのか。
それが、バラマキだから給付金は要らないとか小沢氏の方がいいと本当に庶民が思ったのなら、これはもうマスコミの報道テロ、世論誘導が大成功した証である。
中立と思われたていた産経新聞(産経ニュース)ですら麻生人気の凋落振りを過激に伝えている。
●麻生内閣支持率、危険水域に 問われる「底力」
●内閣支持率急落、27・5% 「首相にふさわしい」も小沢氏に軍配
●麻生首相の支持率なぜ急落?
●頼みの「党首力」でも小沢氏逆転
●定額給付金、約8割が「ばらまき」と批判
●「首相にふさわしい人物」にも変動が…
もはやここまでマスコミの報道テロが成功したからには自民党は選挙に大敗するに違いない。
しかし、見方を変えれば、これは自民党にとっては公明党という疫病神を落とす良い機会かもしれない。
小沢代表は今度は超大連立などとわけの分からないことを言い出している。
福田首相との党首会談で大連立を求められて一度その気になって党に持ち帰ったら総スカンを食って党首を辞めるとダダをこねたが党首に戻った男である。
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